【家庭菜園】じゃがいも栽培、初心者向け、インフレ時代を生き抜く作物栽培

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 インフレや経済の不安定化が広がる昨今、家庭菜園での自給自足が注目を集めています。特にジャガイモは、初心者でも育てやすく、収穫量が多いため家計を助ける優秀な作物です。本記事では、ジャガイモの栽培方法やポイントを分かりやすく解説し、経済的な不安に備えた家庭菜園の魅力をお伝えします。食料費を抑えながら健康的な食生活を楽しむ方法を知りたい方はぜひご覧ください。

目次

じゃがいもは初心者向けの作物

初心者にも育てやすいじゃがいも、家庭菜園で手軽に始められるので、初めての栽培におすすめです。育てる手間が少なく、収穫の喜びを味わえます。

ジャガイモ栽培に適した環境

やや冷涼な気候

ジャガイモは涼しい気候を好むため、高温多湿の環境では病害虫が発生しやすくなります。植え付け時期は地域によりますが、一般的には春(2月下旬~4月上旬)と秋(9月)が適しています。昼間15℃~20℃程度の気温が理想です。

さつまいもは南の地域、鹿児島や茨城が産地ですが、じゃがいもは北海道が産地なのは、じゃがいもが冷涼な気候に適しているからです。真夏の暑さには耐えられません。

敷島

じゃがいもは、さつまいもに比べ、寒さに強く、暑さに弱いです
近年の高温化でじゃがいも栽培は厳しくなりつつあります

多い日射量

じゃがいもは日射量が十分に必要な作物です。日光を浴びることで光合成が活発になり、健全な葉や茎を育てることができます。特に成長期は日照が不足すると収量や品質が低下する可能性があります。畑は日当たりの良い場所を選びましょう。

水はけの良い土壌

ジャガイモは水はけの良い土壌を好みます。粘土質の土壌では根腐れを起こしやすいため、水はけが良く、適度な保水性のある砂質壌土です。酸性土壌を好むため、pH5.0~6.0が理想的です。堆肥を施して有機質を補い、柔らかく耕すことで根がしっかり張り、健康に育ちます。

敷島

ポテトバッグのような最初からじゃがいも向けの土が入ってて、それに芋を植えるだけの商品もあります

ジャガイモの主要品種

敷島

上の写真はデストロイヤーというじゃがいもです、おいしいですよ

じゃがいもは世界的に多種多様な品種がありますが、主だったものを紹介します

品種名肉質感想
男爵・粉質でホクホクした食感
・煮崩れしやすい
・甘みが強い
そこらのスーパーに売ってるじゃがいもの品種
粉状そうか病に弱い
メークイン・粘質でねっとりとした食感
・煮崩れしにくい
これもスーパーの定番品種
粉状そうか病に弱い
キタアカリ・やや粉質
・甘みが強く、栗のような風味
早生品種
多収
疫病、センチュウに強い
インカのめざめ・小ぶりで黄色が濃い果肉
・栗に似た風味
芋が小さ目で大きくなりにくい
食味が良い
ウイルス病にかかりやすい
とうや・粘質でなめらかな食感
・煮崩れしにくい
早生品種
大粒
さんじゅうまる・皮がきれい
・肉質はやや粘質
そうか病に強い
収量が多い、大きい芋ができる
ながさき黄金・肉色は黄色
・肉質はやや粉
芋がやや小さ目
食味が良い
そうか病にやや強い
デジマ・粘質でしっとりとした食感
・煮崩れしにくい
収量多め
春秋二期作可能
疫病に強い
シャドークイーン・紫色の肉色が特徴
・粘質でしっとりとした食感
・加熱しても色が残る
紫の肉色は珍しい
アンデスレッド(ネオデリシャス)・赤い皮と肉色は黄色
・粉質
春秋二期作可能
食味が良い
疫病に強い
デストロイヤー(グランドペチカ)・赤黒い皮と肉色は黄色
・やや粉質
甘みと濃厚な風味が特徴
食味が良い

ポイント

  • 粉質(ホクホク系):水分が少なく加熱すると崩れやすい。揚げ物やサラダに向く。
  • 粘質(ねっとり系):水分が多く煮崩れしにくい。煮物や炒め物に適している。

調理方法や用途に応じて適切な品種を選ぶと、より美味しく仕上がります!

品種選びのポイント

これといったおすすめはありませんが、男爵やメークインといった一般的な品種よりも、珍しいものを植えた方が、食べるとき違った趣があるでしょう。

じゃがいもの植え付け時期

上記にもありますが、暖地では2月下旬~4月上旬、寒冷地では4~5月が植え付けに適しています。品種によって異なりますが植え付け後約80~100日で収穫可能です。また、秋植えの場合は9月頃に植え付けを行い、12月頃収穫します。

ジャガイモの植え方

敷島

近年猛暑が9月までずれ込んで、秋植えが厳しくなりつつある


植え付け前に種芋を購入し、カットする際には断面を乾燥させることが重要です。切り口が乾燥していないと腐敗の原因になります。石灰やじゃがいもシリカを切り口にまぶすことで腐敗防止効果を高めることもできます

じゃがいもを植える深さは、一般的に種芋の上に5~10cmほど土がかぶる程度が適切です。深すぎると発芽が遅れ、浅すぎると芋が露出して緑化する恐れがあります。遮光マルチを使うのなら浅めでも良いでしょう。

株間は約30cmが適当で、株元に化成肥料を少量まきます。そうか病を抑制したいなら、種芋に土をかぶせる前に薬剤を撒きます。

じゃがいもの芽かき、土寄せ

じゃがいもの芽かきは、養分を集中させて大きな芋を育てるために不要な芽を取り除く作業です。通常、茎が4~6本以上になった場合に元気な2~3本を残し、それ以外を摘み取ります。

一方、土寄せは、じゃがいもの茎を支え、発育を促進するために株元に土を盛る作業です。土寄せが不十分だと芋が日光に当たって緑化し、食用に適さなくなることがあります。芽かきと土寄せの適切なタイミングで作業を行うことで、健康で収穫量の多いじゃがいもを育てることができます。

じゃがいものマルチ栽培

じゃがいものマルチ栽培は、畑に専用フィルムを敷いて育てる方法で、地温の維持や雑草の抑制が可能です。フィルムが土壌の乾燥を防ぎ、雨による泥はねの軽減や病害虫対策にも役立ちます。ただし植え付けや収穫時にはフィルムの取り扱いに手間がかかるため、管理の工夫が必要です。

マルチの色は黒か銀色といった、遮光性の高いフィルムを使いましょう。芋の緑化を防ぐ効果もあり、品質向上が期待できます。土寄せ作業を不要にできるメリットがあります。

病害虫対策

テントウムシダマシ

テントウムシダマシは、見た目がテントウムシに似た害虫で、主に農作物の葉を食害します。体色はこげ茶系で非光沢、楕円形の体形をしています。特にナス科やウリ科の植物に被害を及ぼし、葉をかじることで成長を妨げたり、収穫量を減少させることがあります。

防除方法としては防虫ネット、薬剤もありますが、大規模な畑でない限り、捕殺しましょう。ほっておくと大量に繁殖して結構被害が出ます。

捕殺方法は手袋をして潰すか、触るとコロッと死んだふりをして落ちるので、下に水でも張ったバケツでとらえるのもよいです。

疫病

じゃがいも疫病は、葉や茎、芋に感染する病害で、高温多湿の環境で発生しやすいです。葉が黒く枯れたり、芋に褐色の腐敗が現れることが特徴です。

対処法としては、発病したら周囲に感染しないうちに速やかに伐除して処分する。予防薬剤としてはZボルドーやジーファイン水和剤といった人体への安全性の高い殺菌剤を発病前に撒くといったところでしょう。

そうか病

じゃがいものそうか病は、芋の表面にコルク状の斑点やひび割れができる病害です。この病気は土壌中の細菌によって引き起こされ、アルカリ性の土壌や乾燥した環境で発生しやすいです。予防には、酸性寄りの土壌(pH5.0~5.5)を保つことや、堆肥や未熟な有機物を避けることが効果的です。連作を避け、抵抗性品種を選ぶことも対策になります。発症した芋は外見が悪くなりますが、食用には問題ありません。

敷島

そうか病のイモは食べられるけど食味が落ちる

じゃがいもは連作障害がある

連作障害とは、同じ場所で特定の作物を繰り返し栽培することで、土壌の状態が悪化し、作物の生育や収穫量が低下する現象を指します。この現象は作物栽培において重要な課題の一つです。

連作障害を防ぐ資材もありますが、手っ取り早いのは、同じ場所には植えず、別の場所に植えることです。じゃがいもと同じナス科の植物(ナスやトマト)を植えていた場所も避けましょう。

ジャガイモの収穫時期

春じゃがは梅雨入り前に収穫するのが一般的です。試し掘りをして確認しましょう。収穫後は風通しの良い場所で乾燥させます。特に雨の日や湿度が高い日は避けて収穫するようにしてください。

葉が半分ぐらい枯れ、土が乾燥してるタイミングを狙います。掘り起こしたら、陰干ししたり、扇風機等の風を当てて表面を乾かします。

ジャガイモの保存方法

ジャガイモは直射日光を避け、温度5~10℃の冷暗所で保存するのが基本です。湿気を防ぐため紙袋や段ボールを使い、ビニール袋は避けます。芽が出た場合は早めに取り除き、毒素の影響を防ぎましょう。りんごと一緒に置くことで発芽を抑えられますが、玉ねぎとは分けて保管してください。玉ねぎから放出されるガスがジャガイモの劣化を早めるためです。冷蔵庫での保存は風味変化を招くため避けますが、夏場は野菜室で保存可能です。茹でるなどの加工後冷凍すれば長期保存もできます。

まとめ

ジャガイモは育てやすく初心者におすすめの作物です。春になったらホームセンターで種芋を探してみましょう。収穫までの期間も比較的短く、美味しいジャガイモ料理を楽しむことができます。また、家庭菜園ならではの新鮮な味わいや達成感も味わうことができます。自分だけのお気に入り品種を見つけてみてください!


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