学力に自信がなく、知名度のない大学に年内に推薦でいいやと考えてないでしょうか。
共通テストで失敗したら、国立大学は諦めるしかないと考えていないでしょうか。
社会人になって学びなおしたいと考えてるけど、二十歳前後ばかりの若者たちに交じって学ぶのは気が引けると考えてないでしょうか。
それらの悩みを夜間大学が解決してくれます。夜間大は低学力の人、共通テストを失敗した人、大学に行きたいけど歳をとってしまった人への救命ボートなのです。
敷島も夜間大学を卒業しましたが、後悔はありません
夜間大学とは
ここでいう夜間大学とは夜間学部のことです。大学教育において夜間学部は夜間の時間帯を主として授業を行うところです。
夜間学部は国公立大学では夜間主コース、私立大学では二部という扱いです。大学によってはフレックス、イブニングコースという表記になっています。
この記事を読めば、夜間大学が正しく理解できます
あなたの進路の選択肢として考えてみてはいかがでしょうか
夜間大学のメリット 3選
偏差値が低くても有名大学生
あなたの学力偏差値が高ければ、有名大学に進学するのは容易いでしょう。しかし残念ですが、誰もが高い学力を持てるわけではありません。でも夜間学生であることを受け入れれば、学力に自信がなくても有名大学生になれるチャンスがあります。夜間大学に対する誤解と偏見によって、夜間は人気がなく、入試が易しくなっています。
学費は昼間コースの半額
学費が安いのが大きなメリットです。国公立大学夜間主コースにおいては、昼間コースに比べ、学費はきっちり半額です。
国公立の夜間主なら入学金と4年間の授業料合計約121万円です
ちなみに私立大学昼間の文系は4年間で平均約400万円と言われています。
私立大学二部においては、私立昼間学部の5割~7割ぐらいの学費になってます。文系か、理系かで大きく異なるので各自調べてくださいね。
あとは奨学金のことも調べておきましょう。
JASSO以外にも、地方自治体の奨学金、大学独自の奨学金があります。いろいろと調べておくとのちの助けになります。
入試も就活も情報戦の部分が大きい
情報収集を怠っては負け戦です
制度を知らない人に社会は冷たい
昼間は好きに過ごせる
夜間学生は昼間働いていないといけないという縛りはありません(例外あり)。フルタイム労働でも、アルバイトでも、資格試験の勉強でも、同じ大学の昼間の講義も受講できます。もちろんサークル活動にも励めます。
昼間コース・一部への転部も可能
各大学で転部の条件はまちまちですが、良い成績を取っておいた方がよいでしょう。
条件を早めに調べて準備をしておいてください。
夜間大学に対する誤解や偏見
夜間大学を卒業しても学士は得られない
大学卒業と扱われない
嘘です。夜間大学でも卒業すれば立派に学士が得られます
昼間大学の学士と法的な遜色はありません
大学院への進学もできます。
夜間は勤労学生の行くところ
夜間大学に在籍するのに勤労学生である必要はありません(例外あり)
一般の受験生が夜間に行っても評価されない
就職が悪い
同じ大学、同じ学部で比較するなら昼間の方が評価が高いのは否定しません
しかし同じ偏差値の、無名大学の昼間、有名大学の夜間、どちらが評価されますかって話なんですよ
就活時にきちんとした理由付けがあれば良いのです。親の負担を減らしたかったとか、昼間働いて社会勉強したかったと、胸を張って言えれば、かえって企業面接官は感心するでしょう
有名大学なら就活の支援もそれなりにしっかりしてます
夜間学生は教員や昼間学生から差別される
大学内において夜間学生だからといって制度上の差別はないといっていいでしょう。大学内の施設やサービスも普通に利用できます
教員や昼間学生の腹の中は、勘ぐってもしょうがないと思います
年をとっても学びやすい環境
年をとってから大学で学びなおしたい。学位が欲しい人は多いと思います。しかし昼間の大学では二十歳前後の若者に交じって学ぶのは気が引ける。でも夜間大学なら20代後半から50代の人は珍しくありません。60代の人もいます。夜間大学はリカレント教育、生涯学習の場としても有意義な存在なのです。
年配の人と仲良くなって、社会のことをいろいろ教えてもらうチャンスでもあります
夜間大学のデメリット
当然ですが、夜間大学にもデメリットはあります。それを納得したうえで進学しておけば、後悔は少ないでしょう。
生活リズムが乱れやすい
午前中講義がないし、夜間のサークル活動が講義のあとだと、つい夜更かししがちになります。
大学生は自己管理がしっかりしてないと、高校までと違い教員は積極的には面倒を見てくれません。困ったことがあったら、こちらから大学の教務課に相談しましょう。
休みの日を作りづらい
昼間の学生は一日4コマ、5コマ受講して、平日に休みを入れることも可能ですが、夜間は一日2~3コマが基本ですから、平日はすべて講義を取らないと、卒業単位に足りないことがあります。大学によっては土曜日も講義があります。
昼間の講義、夏休み・春休み期間中の集中講義で単位を稼ぐこともできます。夜間学生は昼間学生に比べて、講義選択の柔軟性が認められているのが普通です。
夜は頭が働かない
やはり人間は午前中が一番勉強に向く時間だと思います。夜は頭が疲れているので、あまり勉強に向かない時間帯でしょう。それでも勉強できないわけではないので、そこは割り切るしかないですね。
やはり夜間学生はなにか暗い
コミュ力次第と言えばそれまでですが、夜の時間帯と少人数であることから、夜間生は交友を広げるのが、難しい側面があります。でも少数の人と深い付き合いは作りやすいと思います。
とにかく積極的に話しかけましょう
夜間大学 FAQ
- 夜間講義の時間帯はいつですか
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もっぱら午後6時からです。午後4時すぎから始まるところもあります
- 昼間部のサークルに参加はできますか
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普通にできます。ただ講義の時間とそのサークルの活動時間が被らないかどうか確認してください
- 夜間大学から大学院へ進学できますか
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普通にできます。ただ名門の大学院に進学したいなら、良い成績を取っておいた方がいいです
- 夜間大学は就職が不安です
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最悪でもその夜間の偏差値程度の就職力だと思ってください。大学のwebで就職状況を確認しましょう
夜間大学以外の進路も考える
通信制大学
放送大学をはじめとして、私立大学で通信制がある大学はそれなりにあります。授業料もお得だし、卒業すれば学位も得られます。私は詳しくないので興味がある人は各自で調べてください。
個人的には、通信制は実際のキャンパスライフがないのでさびしいと思う
大学編入試験
専門学校、高専、短大を卒業してたり、大学で一定の単位を取得していたら、大学の編入試験を受けることができます。これで一発逆転を狙う人もそれなりにいます。
これはとことん情報戦だと思います。早めの情報収集と対策を立てることが成功への王道です。
夜間大学の雑学
夜間学部は減少傾向
かつてMARCHや早稲田にも二部あり、多くの学生を受け入れていました。あの有名大卒の芸能人も実は二部卒業だったとかよくある話でした。しかし勤労学生の減少、18歳人口の減少で、夜間学部の必要性は薄れ、夜間学部の募集停止、廃止が進んでいます。
国立大学は年々予算が減らされている状況です。横浜国立大学、長崎大学、京都工芸繊維大学、新潟大学、群馬大学、茨城大学も夜間の募集がなくなり、2024年度から富山大学も夜間の募集は停止しました。狙っている夜間大学があるなら早めに受験した方がよいですね。
ぶっちゃけ大学教員が夜間の講義なんてやりたくないんですよ
二度手間ですからね
夜間の講義は内容が同じでも、教員が非正規であることが多い
これは個人的印象ですが、一般教養科目は非正規教員が多く、専門科目でも昼間と夜間、同じ科目名でも教員が違うことが結構ありました。
でも非正規教員だからといって講義内容が不満ということはありませんでした。学部生の講義内容なら基礎的なことが中心ですしね。それに成績評価が、非正規教員の方が甘い印象。
夜間学部に留学生はいない
これは法律で決まっていて、夜間学部に外国人留学生は入れません。これを好ましく思うか、そうでないと思うかは人それぞれでしょう。
18歳人口の減少で下位大学も夜間大学も消滅する運命
これからも日本の18歳人口は確実に減少します。偏差値下位大学は存亡の危機にあります。夜間学部も10年後、20年後にはほとんどなくなるでしょう。安い学費で学位が取れるのは通信制大学だけになっていく予感がします。
敷島は夜間大学最期の伝道師になりたい
結論、あなたの人生はあなたのものです
たとえ無名大学進学であっても、学びたい学問がある、付きたい職業があるという、積極的選択であれば、問題ありません。
しかし何もやりたいこともなく、勉強もせずに、無試験同様の無名大学に進学し、高い授業料を親に負担させることでしょう。このような進路選択で、よりよい人生が待っているのかは疑問ですね。
あなたの人生はあなたのものです。あなたの進路選択はあなたの人生を大きく左右します。早めにしっかりと情報収集をして、可能な範囲で最良の選択肢を探し、そこへ向けて努力をする。これが後悔の少ない人生を送るコツです。
※ 敷島はコメントに飢えております。ささやかでもコメントよろしくお願いします<(_ _)>
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